旅行-大阪〜岡山〜直島(香川)

直島

大阪 2006/08/05-06

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2006/08/05 第18回なにわ淀川花火大会

友達と会い,第18回なにわ淀川花火大会*2へ.一昨年みたので,今回は2回目.なんとなく構成もしっかり考えてあるんだろうなと思う.

最初から最後まで楽しめます.たくさんあがってるなと思ったら少しばかりゆっくりな打ち上げになったり.大阪という土地柄か見ている人の反応が良く,「おおーーっっ」とか「きれいーー」とか拍手がよく聞こえます.東京でも聞こえるけど,もっと大きく聞こえる気がする.ふと思ったのは花火の色.以前よりパステルカラーに寄ってきてよりカラフルになったかなぁ?という気がしました.アイスグレーみたいな色とかもあったし.今回もドラえもんやキティちゃんといった形を作るタイプの花火も出ました.ときどき形がゆがんだりして,それもまた面白かったです.

天候はちょうど良い風が吹いていて,火薬が爆発した後に残る煙がいい感じに流されつつも花火の形が崩れるほどではなく,キレイに見えました.雨も降っていなくてよかった.

最後は,夜なのに周囲の色が分かるくらい明るくなるほどの連発.距離が近いおかげでそうなるのもあるのかもしれませんが,ここまでばんっ!とあがるのは他で見たことがありません.ということで,淀川の花火は最後まで見ないと見た気がしなくなりそうです.

2006/08/06 海遊館

大阪,天保山にある水族館.ここに行くのは初めて.そもそも水族館にもあまり行ったことがないです.そういえば小学生のとき,ヒトデやカブトガニを触ることができる水族館で触ったことがある気もします.ふと思うに鍾乳洞より行った事ない..

友達いわく,ここの水族館はジンベエザメがウリとのこと.そんなに珍しいものか..と思いつつ見て回ります.しかし,人が多かった..さすが夏休み.日曜日.ぼーっとしてたら知らない人と頭をごっつんこ...痛い(>_<)なんて顔をとっさにしてしまいましたが,お互いよそ見していたんですよね..ごめんなさい.

水族館といいつつ,途中にはイグアナやナマケモノもいて面白かったです.ナマケモノの動きはなんとも言えないですね.ゆーーーっくり.その動きは体に苔が生えるほどだそうです.イグアナを見ているとナマケモノよりも動いてないのでは..?と思えるくらいゆっくりでした.イルカ,ラッコ,ペンギンなどは動きがなんとも言えずかわいく感じます.けれどもペンギンは水にもぐるとものすごいスピードで泳ぐのですね.地上にいるときのゆっくりさからは想像できません.それから,水中から地上へひとかきで飛び上がる腕の力には驚嘆です.

大きな水槽では目玉(?)のジンベエザメがゆっくり泳いでいます.エイの動きに目を奪われたりもしつつ,ジンベエザメを見ていると手(?)の辺り,お腹側にずーっとついてまわっているのが一匹.コバンザメらしいです.身を守るためなのか,共生行動なのか.面白かった.コバンザメ以外にも時折,背中側に違う魚が数匹群れています.こちらもまた身を守るためなのでしょうか.小さな魚が群れている様子は離れて見ると大きな魚に見えるかもと思いつつのんびり見ていました.

水族館の最後にはクラゲのコーナーが.一口にクラゲと言ってもいろいろな種類があるなぁと思ってみていました.一番よく見るのはミズクラゲかしら...海水浴とかしていると刺されたり拾ったりしますね(^^;あるものはグロテスクだなーと思ったり,あるものは動きがコミカルだと思いました.

ついでに日本一低い山,天保山*3へ.山頂を探すのに苦労しました.昔は背の高いものが無かったので,山だったのね...

岡山 2006/08/06夜

友達と別れた後,新幹線で岡山へ.

岡山後楽園 夏の夜間特別開園『幻想庭園』

2006/7/29-8/16, 8/18-31の間,開園中です.1泊だけとはいえ折角きたんだし,何かあるかなーー?なんて思っていたら発見.歩いても20分くらいだというので,行って来ました.ろうそく等を利用してライトアップされていました.日本三名園*4のひとつらしいです.知らなかった.きれいなお庭です.ライトアップされているととても幻想的です.とても広い敷地内,いわゆる日本庭園をしっかりつくりこんであります.手入れが隅々まで行き届いているようでなんともいえません.昼間に来るとまた違った綺麗さがあるのだろうなと思いました.

岡山城(金烏城:きんうじょう) 烏城桃源郷

2006/8/5-15 これにあわせて天守閣も夜間会場しています.岡山後楽園と隣接しているので一緒に行って来ました.

かがり火,燈篭,ろうそくを利用してライトアップされています.こちらは庭園とはまた違った雰囲気.夜のお城は近づくと多少の威圧感を感じます.天守閣にも登って岡山城下の夜景を眺めてきました.

天守閣の前にろうそくをひとつひとつ並べてありました.きっとものすごい人手がかかっているのだと思います.きれい.

日本庭園とお城を満喫したあとは城下町もとい市街地をうろうろ.お腹もすいたのでお魚食べたい..と思い適当なお店へ入る.カウンターに座り,美味しく晩御飯をいただきます.店長さんかしら,板前さんが「女の子が1人で来て勇気あるね.その勇気におじさんがお吸い物をあげるよ」ということで,お吸い物を頂きました.ラッキーです☆美味しかった♪

  • 食べたもの.
    • 玉子豆腐(お通し)
    • アジのたたき
    • キスの塩焼き
    • お吸い物(鱧,松茸,みつば, 吸い口:ゆずかかぼす たぶん...)
    • 梅酒 2杯(最初に飲んだの美味しかった..銘柄忘れちゃった)

直島(香川) 2006/08/07-08

今回の旅の主目的.直島への旅行です.

2006/08/07 宇野〜直島(宮浦港),家プロジェクト,ベネッセアートサイト直島 屋外作品

岡山 宇野港から直島の宮浦港へ.町の案内所で地図を貰い島の反対側,本村へてくてく歩いていく.とてもいい天気.じりじりします.夏だ.

本村へ到着したら家プロジェクトの南寺の外観を見る.周囲の家と少し雰囲気が違うけれどもうっかりすると見落としそうな感じ.それから家プロジェクトを見て回るため護王神社へ.案内人のおじさんがいることに気がつく.もともとここに建っていた神社を改築したもので,その際に杉本博司が設計をされたそうです.本殿に上る階段には光学ガラスが使われています.本殿の下には新たに石室をイメージしてトンネルを掘ってあり,そこの細い(50[cm])隙間へ入っていって振り返ると水平線だけが見えるようにしてあります.本殿と拝殿の周りには白い玉砂利が敷き詰めてあります.この玉砂利,大きさが少し大きめですが,石室=お墓=>髑髏をイメージして敷き詰めたものだそうです.

続いて角屋へ.こちらは宮島達男の作品が内部にあります.三つの作品が中に展示してあります.作品のひとつは建物内部に水を張り,デジタル数字がそれぞればらばらの速度で変わっていくもの.この製作には当時4才(だったかな?)から95才の方までの島の人が参加されたそうです.このとき最高齢だった方は今は亡くなっているそうです.作品は今も生き続けています.その他には,液晶を利用して窓にデジタル数字を表示させ一定の速度でカウントしていくもの.古い掛け軸の水墨画の上に朱墨でデジタル数字の書体を書き隙間から水墨画を見えるようにしたものがありました.

大きな荷物を背負って歩いていたためか角屋の付近でおしゃべりをしていたおばあさんに挨拶をすると「あんた大きな荷物を背負って,背中が厚いやろ〜」と言われました.角屋のもぎりをやっていた方には「新聞かなにか持ってきてあげるから荷物を置いておいたら?」と言われてしまいました(^^;)ありがとうございます.でも大丈夫ですよん.

そして南寺の内部を見に行きました.内部はジェームズ・タレルの作品です.建物はこの作品に合わせて安藤忠雄が設計したものです.中に入ると真っ暗.しばらく座っていると正面にぼんやりと白い長方形が浮き上がってきます.目が暗やみに慣れてきたようです.立ち上がり白い長方形に向かって歩きます.白い長方形の形に壁の一部がくりぬいてあり,長方形に当たるところは白く塗ってあります.後で話を聞くとブラックライトでその白い壁を照らし,特殊な塗料を使って光を乱反射させているそうです.振り返ると最初は分からなかった入り口が見えるのでそこから外へでます.不思議な空間でした.見えるようになってくると,その長方形へ近づいている人は黒く浮かび上がり,動いている人も作品の一部であるかのような感覚になります.

家プロジェクトを一通り見終わると今度はベネッセアートサイトの屋外作品を見ようと作品のあるところへ向かい始めました.犬を4匹連れた方にお会いしてお話すると南瓜のところまで送ってくださるとのこと.断るのもなんなので甘えてみました.

南瓜のところへ来るとそこは砂浜.遠くにパオ(今回,いっぱいで泊まれなかった.残念)も見えます.南瓜は草間彌生の作品.今回は潮が引いていたので,下の台座も見えていましたが,ぽつんと南瓜がある様子は不思議でもあります.満潮の時にも見たいものです.

それから8作品ほどまとめて展示してあるエリアがあります.中にはアレクサンダー・カルダーの作品も.モビールがゆらゆらゆれる様子は不思議で大好きです.

その後5作品を発見.ウォルター・デ・マリアの見えて/見えず 知って/知れず は見落としてしまいそう.道路側からは分からないように作られています.でも,見つけてしまうとその不思議な様子になんとも言えないものを感じます.

再びしばらく歩くと蔡國強の文化大混浴 直島のためのプロジェクトを発見.これまた不思議な空間です.でも入ってみたい...

屋外作品を見終わると地中美術館(月曜は閉館日でした)を通り,てくてく歩いて宮浦へ戻ります.いい加減に重たくなってきたので荷物を泊まるところへ預けて再度歩き出します.海のそばに小さな公園のようなものを見つけ,そこでぼんやり海を眺めていました.いいお天気.綺麗な景色.真っ青な空.のんびり贅沢な時間.

ぼんやりしていると知らない人に話しかけられました.一人旅の人.仕事やめるんですよ.とか言われても困る...他にもお子さんがお孫さんを連れて里帰りしているというご夫婦ともお話しました.いろんなお話を聞くことができました.ベネッセが本格的に入ってからたくさん工事していろいろ変わった,自然といっても作られた自然になったなぁと.以前は三菱マテリアルの人がとても多かったらしく島の人口のかなりの人が関係者だったようです.今は技術の発達があってか,人は減り,生産量が増えているそうです.工場は銅の精錬をやっているそうで,環境対策がなされていなかった以前は精錬の際に出る硫黄の影響で隣接する島までも禿山になっていたそうです.最近ようやく緑が出てきたとのこと.しばらく話して一人旅の人とご夫婦に挨拶をして別れました.

泊まるところに戻る途中で007赤い刺青の男記念館を覗いてきました.小説版の007で直島が登場したそうで,誘致活動をしているとのこと.小説・パンフレット・グッズが集められていて面白かったです.

晩御飯にはメバルの煮つけが.おばさんいわく,メバルは赤より黒のほうがおいしくて高級なのよ.とのこと.黒いほうを頂きました.おいしかった(^^)

日焼け止めをいい加減に塗ったところは真っ赤になってしまいました..塗っていたところもしっかり日焼け.マメに塗りなおさなかった自分に反省.

2006/08/08 ベネッセハウスミュージアム地中美術館,直島〜宇野(本村港),岡山〜羽田

朝からベネッセハウスミュージアムへ.迷いそうな館内にいろいろな作品があります.面白かったのは柳幸典のバンザイ・コーナー.ばんざいしたウルトラマンのフィギュアがたくさんならべてありました...びっくり.
思いのほかお気に入りになったのは安田侃の天秘.大きな石の上に寝転がって空を見る作品.この日も快晴.真っ青な空です.石の上に寝転がってみると空が見えます.綺麗な青い空.関東ではどんなに快晴だと言っても見ることができない青さです.

続いて地中美術館へ向かおうとバス待ちをしていると,島のおじさんが美術館まで車で連れて行ってくれました.「美術館は10時からだけどもう行くの?」といわれてしまいましたが...(その時間9:00くらい.)美術館のチケットセンターに着くと待合室になっているテントには入れたのでそこで本を読みながら時間つぶし.

地中美術館のチケットセンターから美術館入り口までの間にクロード・モネが愛した植物を配した地中の庭という庭園があります.綺麗につくられた庭園.赤とんぼなども飛んでいました.

いよいよ地中美術館へ.建物自体が安藤忠雄の作品.地中美術館というロゴは装丁家祖父江慎の作品.美術館は不思議な空間です.こちらも迷ってしまいそう.けれども空が切り取られて見えたり,独特の雰囲気です.最初に行き着いたのはウォルター・デ・マリアのタイム/タイムレス/ノー・タイム.屋外作品で見た 見えて/見えず 知って/知れず を想起させます.中央に置かれた球の圧倒的な存在感.しばらくじっと居たいと思う反面,この空間に人間は邪魔だ...と思ってしまいます.

続いてジェームズ・タレルの作品.3作品ありましたが,中でもオープン・スカイが気になりました.空が切り取られています.青い青いそらがここからも覗きます.思わずじっと座って空を見ていました.

最後はクロード・モネの睡蓮シリーズのうち4作品が展示されている部屋へ.白い白い明るい部屋.床には少しグレーが混ざったタイルが敷き詰められています.睡蓮のための部屋.地中美術館のスタッフの方々のユニフォームも真っ白.きっとこの部屋からできたのだろうと思いました.ここでもまた人は邪魔だと思ってしまいます.よく考えてみると美術館全体がそのような雰囲気.

夏休み期間.他の行楽地に比べて少ないとはいえ,ちょっと人が多かった.改めて人がいない時期に来たいと思いました.

美術館を巡り終えるとバスで本村へ.護王神社の案内をしてくれたおじさんがおっしゃっていた茶寮(ここも古い建物です)でお昼ごはんをいただく.途中で入ってこられた地元のおじさんと話しつつ,この辺りの建物の外壁に焼いた板が使われているのは,手入れが楽なためと潮に強いためだと伺う.そのおじさんに送ってもらって本村港へ.本村港から出る船に乗り,宇野へ.

宇野へついたら岡山空港から羽田へ*5向かいます.岡山空港で桃を売ってないかなと思い探し回ったのですが,3個以上入っているものしかなく,断念.食べたかった...台風が近づいていたため少し心配していたのですが,北のほうへ回り道をする航路をとっていたようで無事に羽田へ.

今回の旅,一人旅で徒歩が多かったおかげか,いろいろな人とお話する機会がたくさんありました.面白かった.最後に港まで送ってくれたおじさんからはその日の夜に夕焼けの写真が送られてきました.ありがとう.

よくよく考えると飛行機,電車,バス,船と公共交通機関を網羅した旅でもありました.

旅の写真の一部はここに.http://www.k2.dion.ne.jp/~sor_m10/20060805-08/20060805-08_osaka-okayama-naoshima.html

*1:2006/08/05 HND-ITM NH13 B777-300 JA756A

*2:正式名称知らんかった.調べて判明

*3:N34'39''29 E135'25''58 標高4.53[m] 1911(明治44)年設置

*4:水戸:偕楽園 金沢:兼六園 岡山:後楽園

*5:2006/08/08 OKJ-HND NH658 B767-300 JA8578