安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘 於:21_21 DESIGN SIGHT

21_21 DESIGN SIGHT

こちらは東京ミッドタウンの敷地内にある 21_21 DESIGN SIGHT の建築過程の記録です.建築家は安藤忠雄.とある番組で,デザインしたものを実現できるだけの技術を持った職人の人々がいるからこそ作れるんだと言っていました.

この展示の中に,実際の鉄筋と同じように組まれたものがあったのですが,驚くほど美しく,その大きさに対してびっくりするほど高い精度で組まれているようでした.またコンクリートはその混ぜ具合や流し方,どう乾かすかで強度などに影響が出てくるようでした.しかもその出来具合はできて見ないと分からない.試験片をいくつもとり,それで出来具合を判断していたらしいです.いやはや,コンクリートは水を混ぜて作ればできるかしら..ぐらいに思っていたのですが,奥が深いようです.

また,屋根に使われている一枚板の鉄板.鉄なので温度で伸び縮みし,変化します.鉄板の大きさは巨大なものなので,1平方メートル辺りがわずかな変化であっても,大きな変化となってしまいます.その変化分をも考慮して作られる建築物.材料を作る人々の腕もさることながら,それを正確に建てていくことのできる人たち,いずれがかけても実現できなかったものだろうと思います.

なぜかこの建築物はコンクリートという無骨に感じられる材料を主なものとして使いつつも,繊細にも見えました.

また,設計の過程が発泡スチロールやダンボールで作られたモックアップと共に展示・解説してあり,それがまたとても興味深く面白かったです.

余談ですが,鉄筋の間を通してある電気配線のための配管や金属の箱,そんなものに実は結構目が行っていました...

写真は,カメラ忘れたなりに悪あがきして携帯のカメラで撮った21_21 DESIGN SIGHTです.